ウェブによる集客を継続しておこなっていくためには、Google検索によるサイトへの流入が途切れないことが絶対条件である。司法書士事務所のウェブサイトへのアクセスは、そのほとんどが検索によるのだから、検索結果の上位に表示され続けることが生命線だといえる。

そのため、当事務所所在地である○○市と司法書士の2語による、「司法書士 ○○市」での検索順位は欠かさず確認するようにしている。現実に「司法書士 ○○市」とのキーワード検索によるサイトへの流入があるかどうかはさておき、SEO対策を怠っていれば検索順位は下落していく可能性が高いわけで、その分かりやすい指針として上記キーワードによる検索順位を採用しているわけだ。

同じキーワードで何年も順位をチェックし続けていると、ウェブサイトの栄枯盛衰とでも言えるような移り変わりを見て取ることができる。新たにウェブサイトを開設してからそれなりに上位表示されるまでには早くても2,3ヶ月はかかるが、最初は実力以上に上位表示されるケースも多く感じる。つまり、頑張れば半年とか早い段階で結構な上位に表示されるわけだ。

そうして、「司法書士 ○○市」のGoogle検索で、新たに1ページ目に入ってくる司法書士事務所のウェブサイトも、しばらくすると順位が下落していく場合が多い。最初のGoogleとのハネムーン期間が終わると、本当の実力通りの順位に落ちていくわけだ。

それからまた頑張っていけば再び順位は上昇するはずなのだが、再浮上するまで努力している例はあまり見ない。だいたいが、順位が落ちていけばそれっきりなのである。そのような場合、たぶんその司法書士事務所はウェブによる集客を諦めているのだと予想する。そもそも、サイト開設から半年くらいで多くの依頼が入ってくることなど滅多に無いだろうから、ネットによる集客など最初っから無理だったのだと思ってしまうわけだ。

それでも、ウェブによる集客を試みるのと並行して他の営業活動をおこなっていたとすれば、サイト開設から1年も経ってネット集客を諦める頃には他から仕事が入るようになっているかも知れない。そうであれば、司法書士事務所としては何とか成り立つようになるのだろう。

しかし、新たに司法書士事務所を開業しウェブによるマーケティングだけしかおこなっていなかったらどうなるだろう。最初の数ヶ月が過ぎてGoogleの検索順位も上昇し、これから依頼がたくさん入ってくると思っていたら、程なくして順位が下落してしまうということもあり得るわけだ。そうだとすれば、開業から1年が経ってもウェブによる集客はほとんどできず、他からの仕事も入ってこないという状況も十分考えられる。

新規に司法書士事務所をはじめてウェブサイトを開設し、「司法書士 ○○市」でもかなり上位に表示されるようになっていた。しかし、徐々に順位が下落していき2度と10以内に回復することは無かった。そしてその存在も忘れていたのだが、ふと気になって調べてみると、今は派手なラジオCMなどをしている司法書士法人に勤務しているようだ。

実際のところなぜ事務所を閉めて、勤務司法書士への道を選んだのかは分からない。しかし、ウェブサイトによる集客を試みたもののうまくいかなかったというのもあるんじゃないかと勝手に想像した次第。