だいぶ昔の話であるがホームページのSEO対策として、相互リンクが積極的におこなわれていた時代がある。相互リンクとは、互いの合意の元にそれぞれのウェブサイトからリンクをし合うことである。

自分のウェブサイトに相互リンク集のページを作り、そこで相互リンクをしてくれるウェブサイトを募集する。そして、それに応募してきたウェブサイトと互いにリンクし合う。または、相互リンクを募集しているサイトを探し、そこに自ら応募することで相互リンクをおこなうわけだ。

当事務所がおこなう相互リンク相手としては、司法書士、弁護士、弁理士、税理士、社会保険労務士、行政書士などいわゆる士業のウェブサイトが主であった。

相互リンクによるSEO効果については、流行していた当時も懐疑的な意見が多かったと記憶している。

Googleがウェブサイトの検索順位を決める要素として、昔も今も被リンクが重要であるのは間違いのないところ。他サイトからリンクされるようなウェブサイトはきっと有用なものであろうと判断されるということである。

ところが、Googleが評価するのはあくまでも自然に貼られたリンクであって、SEO対策のために人為的に貼られたリンクではない。そのため、SEO対策としての相互リンクをおこなうこと自体が、Googleからペナルティを受ける危険性をはらんでいたわけだ。

そもそもの話として、お互いにリンクを張り合ったとして、それが互いのサイトのSEO対策になっているのかという疑問もあった。それでも、多少なりともSEO効果があるだろうとの期待のもとに、相互リンクがおこなわれていたのだ。

現在では、相互リンクによるSEO対策が新たに実施されることはなくなっていると思われるが、当事務所ウェブサイトにはかつての相互リンクページをそのまま残したままになっていた。

たぶん10年以上ぶりになると思うが、その相互リンクページを開き、相互リンクが今も生きているかを確認してみたところ、すでに消滅しているサイトや、サイトのリニューアルによるのか相互リンクのページがなくなっているサイトが多数。

今も相互リンクされているサイトが2割、消えてしまったサイトが4割、相互リンクページがなくなっているサイトが4割といった感じか。

消えてしまったサイトは仕方ないとしても、先方の相互リンクページのみがなくなり、こちらから一方的にリンクをし続けていたサイトについては、もっと早くこちらからのリンクも削除しておくべきだったと今さらながら悔やまれる。

こちからのみの一方的なリンクは、まさにGoogleから評価されるリンクとみなされる可能性もある。当事務所サイトからの強力な被リンクにより、図らずとも先方のSEO対策に役立ってしまっていたわけだ。

あまりケチなことばかり言っても仕方ないので、今さらながら気付いてよかったと思うことにしようか。

今回、相互リンク先のサイトをチェックしたことにより、今も更新を続けて集客に役立っているサイトもあるものの、更新が停止したままになっていたり、消滅してしまっているサイトが多いことを実感した。

今もその士業事務所が営業を続けているのだとすれば、せっかく取得したドメイン名を手放してしまうのも勿体ない話。相互リンクをしたのが10年以上も前の話なのだから当たり前の話であるが。

さて、それでは次なる効果的なSEO対策を探すとしようか。