最初に結論を書いておくと、抵当権抹消登記の相談が増える時期なんて私には分かりません。したがって、司法書士への抵当権抹消登記の相談や依頼が増える時期を知りたかった方は、これ以降の駄文をお読みいただく必要はありません。

さて、抵当権抹消登記に限らず、同種の業務の依頼というのはなぜか立て続けにあったりするもので。抵当権抹消登記のご依頼が連日入ったりするときもあれば、パッタリとご依頼が止まってしまうこともある。

そんなわけで、最近は抵当権抹消登記のご依頼が少ないなとふと思った次第。

抵当権抹消登記をするのは、多くの場合、住宅ローンの完済にともなってのことである。それならば、住宅ローンを完済する人が多い時期が決まっているかといえば、何月が多いとかそういうのは思いつかない。

単なる思いつきで言えば、歳納めである12月とか、新年度を迎える前の3月とかに、繰り上げ返済をして住宅ローンを完済する人が少しは増えるかもしれない。そうであれば、その時期は抵当権抹消登記のご相談・ご依頼が多くなるはずだが、とくにそのような印象はない。

また、繰り上げ返済でなく約定どおりの返済であった場合、最も不動産売買が活発な時期には住宅ローンの融資にともなう抵当権設定登記が多いから、その完済時期が集中するのであれば抵当権抹消登記も多くなることになる。

けれども、約定どおりであっても人によって支払い回数は異なるのだから完済月が集中するということにはならない。また、そもそも長期のローンを組んで約定どおりに完済する人よりは、繰り上げ返済で完済する人の方が多いのではなかろうか。

司法書士のくせにそんなことも知らないのは恥ずかしい話であるが。ただ、住宅ローン支払中に売却するという場合も繰り上げ返済なのだから、たとえば35年ローンを組んで本当に35年420回払いで完済する人は少ないように思う。

途中で売却するか、住み続けるにしても繰り上げ返済するか、中には、支払いが困難になって手放すという人もいるだろうが。

更にいうと、住宅ローンを完済したことにより、金融機関から抵当権抹消登記に必要な書類の交付を受けても、すぐに司法書士のところに来る人ばかりではない。

すぐに司法書士を探して抵当権抹消登記の依頼をする人、最初は自分でやろうと思ったけど面倒どうなので司法書士に頼もうと思った人、そもそも放置していた人など様々なパターンがある。

したがって、住宅ローン完済の時期もばらばらだし、抵当権抹消登記に必要な書類の交付を受けてから司法書士に頼むまでの期間もばらばらなのだから、抵当権抹消登記の相談が増える時期を特定することはできないだろう。

結局は何が言いたいのか分からない記事になってしまったが、最近は抵当権抹消登記の依頼が少ないなと言うことが言いたかっただけである。

自分でやる人が増えたのか、別の司法書士事務所には依頼がたくさんあるのか、最近は住宅ローンを完済した人が少ないのか、どういった理由なのかは不明だが。