以前から書いているとおり、当事務所へのご依頼のほとんどはホームページやブログ経由であり、サイトへの流入はGoogle検索などによるのが大多数なので、検索上位に表示されるためのSEO対策が非常に重要である。

Google検索で上位表示されなければ、ホームページやブログを見ていただけないので、全く集客することもできないわけだ。リスティング広告(Google広告)も一応は使っているものの、予算設定をごく僅かにしているため、リスティング広告経由の売上は1割もないはずだ。

なお、私の場合には、長年にわたり事務所ウェブサイトのSEO対策に取り組んでおり、趣味もしくはライフワークのようなものになっている。複数のサイトを保有し、数多くのキーワードで上位表示されているから、最低限それを維持する努力をすれば良いわけだ。

ところが、今から新たに司法書士事務所のウェブサイトを作ろうという場合、既存の司法書士事務所によるウェブサイトが存在する地域では、Google検索で上位表示されるのは容易でないことが多いだろう。

SEO対策によって上位表示されるかどうかは運の要素も非常に大きいと感じているので、新たにウェブサイトを作成してSEO対策を1年頑張っても、「司法書士 ○○市」とか「相続登記 ○○市」のようなキーワードでGoogle検索の10位以内に入ることすらできないかもしれない。

そこで、今から司法書士事務所がウェブサイトによる集客をおこなおうとするならば、SEO対策による検索上位を目指そうとするより、Google広告などのリスティング広告を利用するのが手っ取り早いし、確実に集客に繋げることができるだろう。

私自身も、もっとリスティング広告を研究し、集客の手段として活用していこうと考えていたときもあるが、すっかり乗り遅れたまま今に至っている。

そんなわけで、どれくらいの広告費をかければ、相続登記1件を受任することができるかなどの目安が分からなかったのだけれども、弁護士さんによる次のようなツイートを目にし、やはり現在ではそれくらいの広告費がかかるのだろうと思った次第。

ウェブ広告会社のサイトなども見てみると、リスティング広告の広告費は、売上の1,2割くらいが普通のようなので、リスティング広告だけで月に100万円を売り上げるには、広告費が10万円から20万円はかかるわけだ。

これは、たとえば相続登記の集客のため1クリック500円の広告費がかかるとして、20回のクリックで1件の受任に繋がれば上出来といった感じか。この通りうまくいけば、月額200クリック10万円で、相続登記10件を受任できるということになるが、上記ツイートにもあるように、これだけの費用で済むのは、広告が最適化できていることが前提。

開業したばかりの司法書士事務所が、毎月10万円も20万円もリスティング広告にお金をかけて、ほとんど受任に繋がらなかったとしたら悲惨というしかない。リスティング広告をクリックして貰ったとしても、そこから受任に繋げることができるかは、ウェブサイトのクオリティ、さらには相談時の司法書士のスキルによるところが大きいので。

そして、司法書士業界の広告ももはやレッドオーシャンであるとすれば、相続手続きなど誰も集客したい分野の広告費が更に上昇していくのは確実。それならば、リスティング広告以外の方法でインターネットによる集客をしようとしても、現状では、SEO対策によって検索上位に表示されるよう頑張るくらいしかないわけだ。

あとは、YouTube、Instagram、TikTokなどを活用して有名司法書士になるとか・・・。私は、もう若くない目立ちたくもないので、どれも一切手を出すつもりはありませんが。