以前からそうだが、士業向けの経営コンサルティング会社からの営業が多い。FAXやメールならば放っておけば良いが、忙しい時間に電話をかけてこられると非常に迷惑である。営業電話は基本的に取り次がせないようにしているが、自分で電話に出てしまうときもあるし完全に防ぐのは困難。

今朝も朝の忙しい時間にア○クスコンサルティングからの電話がかかってきた。この会社からはFAXやメールも来るが、こんだけ営業活動をし続けているのにまだ顧客が獲得できないのだろうか。同じ地域で多数の顧客を抱えるわけにはいかないだろうから、優れたマーケティング手法を持つコンサルティング会社であれば、いつまでも営業活動をする必要など無さそうなものだが。

そして、そもそもの話として、個人営業の零細事務所を対象としたコンサル業など、商売としてあまりに小さいと思うのだが、そんなところに群がる士業向け経営コンサルティング会社が多いのに驚かされる。コンサルタントなんて自称ですぐに出来る商売なので、実際に士業向けにコンサルティングをして満足な利益を得ている会社などごく少数だと思うけど。

とくに開業したばかりの司法書士事務所なんてそもそもお金が全然無い場合が多いだろうから、コンサルティングの対象として優良顧客になる可能性が低いように思う。どっかの士業向けコンサルティング会社が売りにしているように、仮に開業当初から月に20件の問い合わせがあったとしても、売上なんて微々たるものだろう。

コンサル料がいくらかかるのか全く知らないけれども、開業したばかりの司法書士事務所がコンサル会社に月5万円を払うとすれば大変な出費であろう。しかしながら、企業であるコンサルティング会社からすれば、そんな小さなクライアントを血眼になって獲得しても商売にならない気がする。

ちなみに当事務所の場合、ご依頼件数では無く単に「問合せ件数」だけでいえば月100件は軽く超えている。これは、コンサルティング会社など一切頼まず10年以上の試行錯誤してきた結果である。それだって、今になっても細々と司法書士業務を営む零細事務所に過ぎないわけなので、「月20件の問合せ」などという言葉に踊らされるべきでは無い。

当事務所の場合、電話無料相談は受け付けていないとハッキリ明記しているのに、月100件を上回るお問い合わせが入っているわけだ。もしも、電話無料相談を受けることをウェブサイトに掲示したとすれば、さらにお問い合わせが増えることは間違いないだろう。

その気になれば、たんに「問合せ件数」を増やすだけなら難しいことでは無い。問い合わせがあっても、実際のご依頼に繋がらなければ全く意味が無いのだ。よく分からないコンサルティング会社に頼むくらいなら、私がコンサルしてあげたいくらいだ。コンサル料は高いけど。

売上が全然無い状況で、士業向けコンサル会社へ頼って売上を伸ばそうなんて考えない方が身のためであろう。そんなことするなら、気合いで飛び込み営業100件でもしてみた方が将来の役に立つはずである。この商売は資金が少なくてもはじめられるのが良いところなのに、多額のコンサル料が固定費としてかかるなんて馬鹿げている。

かりにコンサルのおかげで少しくらい売上が上がったとしても、集客手段をすべてコンサルティング会社に握られてているとしたら、いつまでも契約を止めることは出来ないだろうし、ずっとお金を払い続けるのだろうか。

そして話は戻るが、同じ会社がいつまでも同じ事務所に営業をかけ続けているなんていうのもおかしな話。現実に実績を上げることが出来るならば、口コミなどで十分な顧客は獲得できるだろうから、不特定多数の司法書士事務所に営業電話をかけるなんてことにはなり得ない。

長い年月にわたってコンサルティングを生業にしている会社であってもそのような状況なのだから、士業向けコンサルティングなんて当てにしてはいけないと思うのだがいかがだろうか。それでも効果に絶対の自信を持つというコンサルティング会社があるなら、是非ご連絡ください。