少し前の話だが、連絡が取れなくなっていたご依頼者から、新型コロナウイルス感染のため入院しているとのメールが入ったことがある。

今日は1つだけ入っていたご予約の方から、38度を超える発熱のため打合せを延期して欲しいとの電話が入った。こちらはただの風邪かもしれないけれども、この時期に熱が出たと聞くと新型コロナウイルスへの感染を心配してしまう。

朝日新聞の記事によれば、「新型コロナウイルスの国内感染者は、13日午後9時現在で、新たに55人確認され、累計で1万6119人となった。死者は18人増えて696人」とのことだが、有名人や身近な人の感染状況からするとこんなに少ないとは到底思えない。

自分自身も、少しでも喉の調子がおかしいと心配になったりするのだが、世間的にはかなり気が緩んでいる人が多いように感じられる。相変わらず通勤時間帯の電車は空いているものの、駅や周辺を歩く人の中にもマスクをしていない人が増えた。

ただその辺を歩いているような人は許せるとしても、スーツを着て駅に向かって歩いている人の中にもマスクをしていない人を見かける。少なくとも外出自粛の要請がなされている現在、電車に乗るときのマスク着用は必須だと思うのだが、そうは思わない(というより何も考えていない)人が多いのかもしれない。

木曜午後の早い時間からこんなことを書いているのは、暇になってしまったからだ。

緊急事態宣言が出されてからも、昨日はまでは何となく毎日やるべきことがあった。今日も、打合せとその前後の作業に時間を取られる予定だったので、何となく1日が過ぎていくものだろうと思っていた。

しかし、朝にキャンセルの電話が入ると、後はとくにするべきことが無くなってしまった。

書類の返送を待っているものなどもあるが、とりあえず今日と明日は一切仕事をしなくても差し支えないような状況。時間があるなら事務所内の整理などをすれば良いとも思うのだけれど、今は気が抜けてしまって何もする気にならないし。

明日は事務員が休みで1人なので、じっくりと今後のことについて考えてみようか。

当事務所の場合、人件費もその他の経費もたいしたことないので、たとえこれから数ヶ月仕事が激減したとしても経営が行き詰まるようなことは無いのだけれども、その後にどの程度回復していくのかが全く見えない。

もちろん当事務所が行っているような業務が、新型コロナウイルスの影響により消滅してしまうわけじゃ無いのだから、人々が普通に出歩くようになればご相談やご依頼の数も戻ってくるはず。

それは分かるのだけれども、自分自身の個人的な気持ちとして、コロナ以前と同様に仕事をしていく気になれるかが不安だったりもする。

極論を言えば、毎日事務所へ向かい、複数の来客を迎え入れるような業務のやり方自体を変えたいというような。現状の司法書士業務では、ご依頼を受けるときは対面によるご相談が必要なのが原則だし、それをすぐにオンラインで完結させるなんてのは無理だろうが。

しかし、今回の新型コロナウイルスが終息したとしても、他の未知のウイルスなどがまた現れる可能性も高いのだろうし、更にはここのところ地震が多いのも不安。

そうであれば、今後の人生は仕事を含めて出来るだけ外出せずに完結させられることを考えた方が良い気もしてくる。目指すのは、自分が外出しないのみならず、不特定多数の人との接触も極力減らせることだから、自宅兼事務所にするなんてことでは無い。

さすがに今すぐに引退するのは難しいとしても、少しずつそちらに向かって動いていくことも考えるべきか。

まあ、たんに今は仕事へのモチベーションが下がってしまっているだけのような気もするし、当面は今まで通りに仕事を続けていくことになるのだろうけれども。何にせよ生き方そのものを含めていろいろと考えてしまうこの頃である。