最近は読んでいただくのが申し訳なくなるような、どうでも良いようなことばかりしか書いていなかったので、少しくらいは興味深い話題についての投稿をしてみようと思う。

先日も書いたかと思うが、週刊エコノミスト(2021年3月16日号)では「コロナ後に残る弁護士」との特集がされている。この中に「ここまで進化 仕事にもつながる! 弁護士のSNS活用術」とのタイトルの記事がある。

ちなみに、私は週刊エコノミストを定期購読しているわけではなく、dマガジンを利用して、興味のある特集のときだけサラッと内容を確認しているだけである。他の雑誌もそうだが、dマガジンで読めるのは紙の雑誌のごく一部だったりもするものの、だいたいの内容がわかるからそれで充分だったりもして。

さて、詳しくは当該記事を読んでいただくとして、「弁護士のSNS活用術」で採り上げられているのは、Twitter、YouTube、facebookを活用している弁護士の話である。

この中で驚きなのは、2万5千人以上のフォロワーがいるという弁護士の話で、ダイレクトメッセージを解放しているために「毎日読み切れない数の問い合わせ」があり、「ツイッター経由で少なくとも1億円以上の売上につながっている」と書かれている。

この1億円以上の売上というのが、どれくらいの期間によるものなのかは記事に書かれていないが、この弁護士がツイッターを始めた2009年10月から現在までの総額だったとすると、「毎日読み切れない数の問い合わせ」が来るというわりには、あまり売上につながっていないとみることも出来る。

かりに自分自身がツイッターのダイレクトメッセージで「毎日読み切れない数の問い合わせ」を受け取っていたとしたら、ツイッターをやることすら嫌になってしまうと思われる。よって、商売目的でそのようなことを続けていくのは難しいのでは無いだろうかという気がする。

これは、日々の業務に追われることなしに時間を使える立場にいるからか、もしくは、常人では考えられないくらいの超人的なパワーを持ってツイッターに取り組めるからなのかは不明だが、いずれにせよ、どちらにも当てはまらない司法書士である私には到底無理な話である。

後の、YouTubeと、facebookの弁護士のお話もすごいと思うが、それならば自分も新たなSNSを活用してみれば売上が上がるかといえば、全くそうとは考えられない。今から安易に手を出してみたところで、簡単に売上につながるはずはないのは当たり前のことだが。

弁護士のお話を参考にして、司法書士のマーケティングについて興味深い話を書いてみようと思ったのだが、厳しい現実を再確認するばかりになってしまったようだ。

結局の話として、既に誰かが活用してうまくいっているものを、今から真似しようとしてもなかなかうまくいくものでは無い。先行者を超えるものを提供できれば話は別であるが、果たしてそんなことが可能であるのかどうか。

私自身の話でいえば、約20年も前に司法書士事務所を新規開業したときからウェブサイトを公開しており、その後も、ブログなどを活用したマーケティングに取り組み続けてきた。

そうして、長年にわたってウェブ上に積み上げてきた膨大なコンテンツがあるから、当事務所のウェブサイトは強い集客力を維持しているし、それを後から公開したウェブサイトが上回るのは難しいわけだ。

まだしばらくは、ウェブサイトとブログを活用したマーケティングの先駆者として、何とか生きながらえていくことは出来ると考えている。いつかは技術の進化に付いていけなくなるときが来るのだけれども、そのような兆しは今のところないようであるし。

私には見えていないだけかもしれないですが。