事務所Webサイトをご覧いただいたから方のお問い合わせは、電話とメールのいずれかによるのが通常である。問合せ件数としては、電話3に対してメール1くらいの比率であるが、電話の場合には事務所の場所すらも把握していないようなケースが多い。

たった今も遠方からの問合せ電話であり、とりあえず聞いてみようというような感じであった。遠方からの問合せであるかは、固定電話からであれば市外局番で確認できるものの、携帯電話の場合にはすぐに知る術がないのだが、言葉のイントネーションで遠方からだと分かることも多い。

今回も明らかにそちら方面の方言であったため、お住まいを聞くとその通りであった。近くの司法書士に相談してくれと伝えると「フリーダイヤルだったから電話してみた」とのこと。つい、「フリーダイヤルというのは、こちらが電話料金を負担しているだけです」と言ってしまったが、それで素直に引き下がってくれたのでまあ良しとしよう。

「フリーダイヤルだからといって相談が無料なわけではない」と伝えると、怒ったように電話を切る人も多いのである。何で遠方からフリーダイヤルにかけてきた人の相談に無料で応じなければならないのか意味が分からないが、司法書士事務所と公的な機関との違いが分かっていないのかもしれない。いろんな人がいるので仕方ない。

さて、前置きが長くなったが「メールによるお問い合わせは依頼に繋がるか」について。

上記のとおり、電話の場合にはとりあえず電話してみたという感じの問合せが多いので、あれこれ聞いてくるわりにご相談予約には繋がらない場合も多い。それに比べて、メールの場合はそれなりに検討した後に送っているせいか、電話に比べて真剣度の高いものが多い。

当事務所の場合、メールフォームには氏名、電話番号、住所(市町村名まででも可)を入力して貰うようにしているせいもあるだろうが。そんなわけで、もしも匿名でのメール相談を受け付けるようにしたとすれば、多数の問合せが入るのかもしれない。匿名のメール相談からご依頼に繋がる割合はとても低そうだが。

メール相談の方が真剣度が高いと書いたが、こちからかの返信が意に沿わなかったときには、もう返事すらないのがほとんどであるのが難しいところ。電話の場合には、話を聞きながらご相談者が何を求めているのかを引き出すことができるが、メールの場合には基本的に一発勝負。

ここまで書いてきて自分でも結論が分からなくなってきたが、電話でもメールでもその問合せをいかにしてご相談予約に繋げるかはスキルが求められるところだろう。司法書士事務所の場合、原則として事務所に来ていただかないことには話が始まらないのだから、いかにして事務所に行ってみようと思わせるかが腕の見せどころ。

ただし、事務員からの報告によれば、「事務所にお越しいただくことは可能ですか?」と尋ねたところ、「仕事をしている人が行けるわけないだろう!」と怒られたなんて話もあり。本当にいろんな人がいるわけで・・・。