本日の新規ご相談予約。遺産承継業務についての相談がしたいとのお電話。当事務所のWebサイトをじっくりとご覧いただいたのだろうか、遺産承継業務と特定してのご相談予約はこれまでにあまりなかった気がする。少しお話を伺ってみると、相続登記のほか、銀行預金の相続手続きなどもあるようだ。まずは、事務所へご相談にお越しいただくことに。

もう1件は母から娘への生前贈与とのこと。しかし、お話を伺ってみると、現在の所有者は亡くなった父になっているようだ。そうであれば、父から娘に相続を原因とする所有権移転登記をすることになる。こちらもまずはご相談にお越しいただくことになった。

あまり電話が鳴らないと思いつつも、新規のお問い合わせはそれなりに入っている。それでは、なぜ電話が少ないのかとあらためて考えてみたら、この数年で債務整理業務がだいぶ減ってきたからだということに気付いた。任意整理にせよ自己破産にせよ、1人のご依頼者につき複数の債権者があるのが通常であり、それらの債権者からの電話が引っ切りなしにかかってきていたため、1日中電話が鳴り続けているような状況だったわけだ。

それが、個人のお客様からの登記や裁判所提出書類作成のご依頼であれば、そんなに何度も電話でやり取りすることはないから電話の数自体が減ることになる。また、いくらお問い合わせの電話があるといったってご新規の電話は1日に数本なのだから、引っ切りなしに電話が鳴るような状況にはなり得ない。

さらに言えば、いくら電話が鳴ってもそれがご新規のお問い合わせ電話なのであれば、事務所経営的には喜ばしことなのだからストレスの原因とはならない。これが債務整理の相手方である債権者だったとすれば、電話に出る度にストレスを感じるような状況も多かったわけだ(お互いに仕事だからやむを得ないことではあるのだが)。そんなわけで、現在のような業務の構成であれば、事務所の中は比較的静かで平穏なときが多いのも当然だといえる。

昔話をしても仕方ないが、司法書士に簡裁訴訟代理権が与えられるまでは自己破産や特定調停の書類作成のご依頼があっても債権者に受任通知を送ることができなかった。そのため、現在よりもはるかにたちの悪かった消費者金融の担当者からの電話に苦慮することも多かった。さらには、ヤミ金に対する債務整理などを請け負ったときにはもう大変なことに。

雑談はさておき。今夜は19時半から新規のご相談予約が入っているので時間が中途半端に空いてしまった。

ご相談内容は、アコムに対する消滅時効の援用。信用情報を取得して最後の返済の時から5年以上が経過しているのを確認しているとのこと。消滅時効の援用など数年前にはほとんどご依頼のなかった業務。貸金業者や債権回収業者が、長期延滞中の債権についての督促を強化しているせいなのだろう。

どんな業務に需要があるのかを事前に予測するのは難しいが、いつでも新たな業務に対応できるようにしておきたい。銀行や不動産業者との取引がない当事務所にとっては、それが生き残っていくために重要なことなのであり。