前回の投稿で暇になりそうだと書いたばかりだが、再び新規のご依頼が入り出した。

今日はこれまでに相続登記のご依頼を1件いただいているが、夜間にも相続登記についての相談予約が入っているので、1日で2件の相続登記を受任できるかもしれない。他には消費者金融から債権譲渡受けたとする債権回収会社(サービサー)への消滅事項援用のご依頼も1件。

また、以前にご相談があった債務整理について再度の相談予約が入ったので次回で受任に至る予定。そして、財産分与によるマンションの所有権移転登記および住宅ローン完済にともなう抵当権抹消登記についてのご相談予約も入った。

とりあえずはまた従業員を遊ばせずに済むくらいの仕事は確保できそうか。

集客についてまた考えてみる

少しの間でも仕事が入らなくなると途端に心配になるものの、また仕事が入り出すとその心配だった気持ちは何となくうやむやになる。そんなことを10数年続けているわけだが、細々とではあっても何とかずっと食えているので危機意識が薄れつつあったり。

ご相談予約や新規のご依頼がいつ入るかについては、自分でコントロールすることは困難なのであり基本的には待つしか無い。このことは他の多くの商売でも同じであろうし、たとえば飲食店や美容院などがチラシ配りをしているのを見かけるが、商売がうまくいっていない状況でチラシを配っても難しいのではと思うことも多い。

司法書士事務所が道ばたでチラシやティッシュを配っているのはさすがに見たこと無いが、弁護士や司法書士事務所によるチラシが郵便受けに入っていたり、地域誌へ折り込まれていたりというのは見かける。費用対効果からするとあまり効果的には思えないのだが、チラシをいっぱい配布すれば少なくとも費用倒れにならないくらいの依頼は入るのだろうか。

最近ではfacebookに司法書士事務所による過払い請求の広告があった。今さら過払い?というのが率直な感想だし、過払い請求の広告はfacebookに馴染まない気もするのだが効果はどうなのだろうか。勝手な印象としては、GoogleやYahoo!のPPC広告などによっても集客が思わしくないので、facebookやTwitterに広告を出してみたのかと推測するが、仮に効果が得られたとしてもごく一時的なものであるような気がする。

自分自身のことを考えても、少なくともあと10年くらいは司法書士としてやっていかなければならないとすると、あまり一時的な広告手段に頼るのは避けたいところ。もちろん、手を替え品を替えでうまくやっていけるのならばそれでもよいが、手を替え品を替えをこれから10年以上続けていくのは結構しんどいだろう。

昔ながらの司法書士事務所の営業力

司法書士事務所の場合、今でもウェブサイトなどに頼らずに営業をおこなっているところが多い。というより、ウェブサイトを持っている司法書士事務所の方が少数派だし、ウェブサイトによる集客を本格的にやっている事務所などさらにごく少数である。

結局は、経営基盤をを安定させるためには特定の得意先からの依頼をメインにして業務をおこなっていくのが間違いないというわけか。端から見ると何の宣伝もしていないような、昔ながらの司法書士事務所が多くの従業員を抱えているのを見るにつけ、そのような思いを強くする。

しかしながら、自分の場合にはそういう仕事のやり方を好まないから、インターネットによる集客で事務所を運営していこうと思ったのであるし、今さら人のやり方をうらやんでも仕方ないのだけれども。それにしても、不特定多数の人に向けた広告を打つことなく、人の繋がりだけで10年、20年と事務所経営をおこなっていけるのは凄いことだと思う。

そうやって長年営業している先生方を見ても、社交的な営業上手に見える人はそんなに多くないし。そう考えると、司法書士というのは本当に食うに困らない仕事だったのだと実感させられる。司法書士にとってのそんな古き良き時代はとっくに終わっているのだし、これからどうなるのかは全く分からないのだけど。