新型コロナウイルスの感染者数は冬に向けて再び増加傾向にあるが、当事務所への新規お問い合わせ件数は平常時に戻りつつあるように感じる。

一時は新規ご依頼が激減していたせいもあり、今もまだそれほど忙しい状況ではないものの、いろいろと進み始めた感はある。そんなこといいつつ再び暇になることを繰り返しているので、この先のことは全く分からないが。

以下は、商業登記で単純なミスをしてしまったことなどについて、つらつら書いているのみです。

先週は3件ほど商業登記の申請をした。当事務所では商業登記の件数はあまり多くないので、1日で2件の商業登記申請をしたのなんかはいつ以来だろう。

そのうちの1件が、株式会社の解散及び清算人選任の登記であったのだが、定款を添付せずに申請してしまうという失態を犯してしまった。

株式会社の解散及び清算人選任の登記では、どのような場合であっても定款の添付が必要。そして、株主総会の決議で清算人を定めた場合の添付書類は、定款、株主総会議事録、就任承諾書。

少し確認すれば間違うはずのないことなのだけれども、今回は少し前に手続きした特例有限会社の申請書類等を、そのまま流用してしまったのが間違いであった。

特例有限会社の場合には、株主総会の決議で清算人を定めた場合の添付書類は、株主総会議事録、就任承諾書で足り、定款の添付は不要。

今回は定款を後から送付するだけで済んだものの、商業登記は申請時には気付かない落とし穴が多くあるのがやはり怖い(この程度の落とし穴に、まんまと落ちてしまうのは私だけかもしれないが)。

他には、合同会社の本店移転登記も申請したが、最近は合同会社の登記についてのご依頼が増えている。

合同会社の数もそれなりに増えてきたからなのだろうけれども、司法書士の関与なしに設立してしまった合同会社について、変更登記が必要になったことではじめて司法書士に相談するというケースが多いように感じる。

株式会社でも行政書士が定款作成代理人となっているものを多く見かけるが、そのときの設立登記はどのようにおこなっているのだろうか。株式会社にせよ合同会社にせよ、設立登記をしたらそれですべてOKというわけではないのだが、作りっぱなしになっているケースも多いのだろう。

行政書士の定款認証とは関係ないが、休眠会社に対する通知が届いたことで、役員変更登記をして欲しいとのご依頼も最近あった。ずいぶん前に取締役の1名が亡くなっており、その他の取締役の任期も切れたままになっているというものだ。

商業登記は手間がかかるわりに報酬が低額になってしまうケースが多かったため、あまり積極的に取り組んでこなかったのだが、報酬基準を見直しつつ今後を見据えて考えていかねばと思った次第。