司法書士白書2021年版によると令和2年4月1日現在の司法書士数は22,724人(男18,657人、女4,067人)。平均年齢は53.7歳で、最年少は23歳、最年長は99歳とのこと。

年代構成を見てみると、60歳代以上が35.21%を占め、70歳代以上でも18.01%もいる。

現在でも一律定年制を定めている企業では60歳を定年年齢としている割合が圧倒的多数であろうから、60歳を過ぎてもそのまま働き続けられる司法書士が良いのか悪いのか。

高齢の会員の中には、ほとんど司法書士業務はおこなっていないけれども、会費を払って登録を残しているだけというような人も多いだろうが、60歳で引退するのは金銭的に無理だという人も少なからずいるのだろうか。

ところで、最初に書いたとおり司法書士の平均年齢が53.7歳であるのに対し、令和2年度の司法書士試験合格者の平均年齢は40.02歳だとのこと(司法書士試験 合格者データ LEC東京リーガルマインド より)。

自分自身は司法書士の平均年齢よりも少し下であるが、司法書士の登録をしたのは30代前半なので、司法書士になって20年近くが経過することになる。当時は新人研修などでも自分がとくに若い方だとは感じなかったし、30歳過ぎでの独立開業も別に珍しくはなかったはずなので、現在とはかなり状況が違っているようだ。

40.02歳で合格したとして、その時点で十分な実務経験があるのならば、ただちに独立開業するということも考えられるが、合格後も司法書士事務所に勤務するなどして実務経験を積もうということだと、60歳までに充分な蓄えをするのはかなり大変そうに思える。

独立して20年近く経つ私に満足な蓄えがあるかはさておき、40歳過ぎてのスタートというのは一般論としてかなり遅いというべきだろう。だからといって、試験合格後すぐに独立開業したとして、経営が成り立つだけの収入が得られるかとの心配もある。

不動産登記(権利に関する登記)の件数は平成9年に12,973,298件だったのが、令和元年には8,036,297件となっている(司法書士白書2,021年版より)。それなのに、司法書士の人数はその頃よりもかなり増えているのだから、いわゆる食えない司法書士が増加するのも当然のことであるし。

何の脈絡も無い話になってしまったが、時間が無くなってしまったので今日はこの辺で。また改めてこの辺の話は書いてみるかもしれないです。